功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ

昨日はオフだったので、「起きるまで寝る ! 」つもりでアラームもかけていなかったのですが、目が覚めたらなんと11時を回っていました。よく、「歳を取ると寝る体力も無くなるから早く目が覚める」などと言いますが、63歳になっても、まだまだそちらの体力は若い時と変わりないようです。


スマホのヤフーニュースを眺めながらゆったりと遅い朝食を楽しんでいたら、ある記事が目に止まりました。


それは、藤田耕司さんという方が書かれた現代ビジネスの記事で、「営業成績がずっとトップだった人物を営業部長に登用した社長が大変な目に遭った」というお話です。これまで私が数多くの会社で見聞きしてきた悲劇が、わかりやすく、そして生々しく再現されていて、思わずこの方と握手したくなりました。


57歳経営者が青ざめた…「営業成績が抜群の社員」を部長に抜擢したらまさかの「部署崩壊」(現代ビジネス) – Yahoo!ニュース


そして、その冒頭で紹介されていたのが、


功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ


という言葉です。西郷隆盛の名言としてよく引用されますが、その原点は、中国最古の歴史書、「書経」にあると言われています。


「いくら功績を挙げても仁徳の無い人に地位を与えてはいけませんよ」と諭すこの言葉に今あらためて向き合ってみると、あまりにも私がこれまで伝えようとしてきたことそのものであることに、ちょっと感動してしまいます。


ネットで検索してみたら、実にたくさんの方がこの言葉を引用されているのに驚きました。今の世の中でもこの概念を尊重する方がたくさんいらっしゃるということなのでしょう。


「マネジメント職は、上級実務職ではありませんよ」

「優れた実務者に、役職でなくお金で報いるしくみも構築すべきですよ」


創業以来一貫して、時に孤立無援の空気を感じながらそう言い続けてきた私ですが、何だか急に味方が増えたような気分になりました。



今日、私たちの公式サイトが生まれ変わりました。

フルリニューアルの工事を終えてやっとアップされたのですが、この新しいサイトのテーマは「マネジメント能力の発掘」であり、その前提として貫かれているのが、昨日偶然遭遇した


功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ


という概念です。


運命的なものを感じます。


ネットの一つの記事をきっかけに、私は、「心ある現代人は、その概念の意味を十分理解し、それがあるべき姿であることを痛感しているのだろう」という期待を抱くことができました。


ただ多くの人がその概念を具現化できないのは、「徳ある者」を正しく見極める術を持つことができないからなのでしょう。


私たちの新しいサイトは、その「術」を突き詰めています。

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