小さなか会社の採用革命=50の新常識= ⑮ 採用担当者に求められるのは、人当たりの良さだけではない。

小さなか会社の採用革命=50の新常識= ⑮ 採用担当者に求められるのは、人当たりの良さだけではない。

営業職にはどんな人が向いているのか

「この仕事にはこんな人が向いている」という職務適性への認識の中には、少し事実を歪めた形で固定観念化され、多くの人の中に刷り込まれてしまったものがあります。例えば「営業職に求められる要件は?」と問われれば、「人当たりが良いこと」「口がうまいこと」「押しが強いこと」などをまず挙げる人は、今でも多いのではないでしょうか。でも、それらは部分的に正解となる可能性はあっても、本質的で集約的な正答ではありません。

 

営業職に最も強く求められるのは、成果責任への意識とお客様の本意と本質を感じ取る感性です。会社が売って欲しいものを確実に売って成果を出し続けることが営業職としての前提でありミッションです。その前提とミッションを意識の中にいつも留め置き、成果を期待されている者としての責任を背負って動くことができないと、営業職として持続的に機能することはできません。また、お客様と対峙した時に、五感を研ぎ澄ませてお客様が考えていることや求めているものを理解できないと、お客様のニーズを特定できず、営業職としての目標設定に安定を欠いてしまいます。

 

人当たりが良いことは営業職の必要条件かもしれませんが、必要十分条件ではありません。その愛想良さが営業用に取り繕われた上辺のものであり、相手を理解しようとする思考力が伴っていないとすると、平時には問題なくても何か問題があった時にはすぐに化けの皮が剥がれます。また、バブルの頃とは違って買い手の財布の紐が堅い昨今、「巧みな営業トーク」や「押しの強さ」がどれだけ奏功するのか、甚だ疑問です。今は、売り込もうとする営業より、お客様のリスクマネジメントに寄り添おうとする営業の方が求められている時代です。

 

営業職に強く求められる仕事力は、見かけの外向性などではなく、成果への責任を背負って持続的に動く力とお客様のニーズを理解する思考力です。これは、どんな仕事をする人にも求められる汎用的な仕事力であり、優秀な人の内面に奥深く根付く属性です。営業職だけに特に求められる能力などというものは、実は存在しないのだと思います。人の内面にアプローチすることを避け、見えやすいわかりやすい情報に反応して人を判断しようとする人が多いから、職業適性に対する間違った認識が広まってしまうのでしょう。

 

採用担当者に求められるものとは

実は新卒採用の現場でも、営業職のように適性への認識が誤解されやすい職務があります。それは「採用担当者」です。説明会や選考に応募した学生たちが真っ先に接する社員なので、学生たちはその人から会社をイメージすることになります。学生たちに好印象を植え付けたい会社としては、学生受けのする採用担当者を置きたいと考えるのも無理はありません。かくして、どの会社でも愛想が良くて人当たりが良い人が採用担当者に任命されることになります。しかしこれは、先ほどの営業職の例と同様に、本質を外した認識です。

 

一見華やかな採用担当者の仕事ですが、実はとても泥臭い取り組みが常に求められます。学生からの応募には漏れなく丁寧に対応し、説明会や選考への案内には満が一つにも間違いがあってはいけません。選考の合否も速やかに連絡しないと、「あそこはサイレント?」などとすぐネットに書かれてしまいます。人材紹介会社などに選考母集団形成のサポートを依頼している場合には、その業者とのコミュニケーションに齟齬が生じるとそのしわ寄せは学生に行くので、絶対に手を抜くわけにはいきません。

 

他のサービス業などにも言えることですが、採用担当者が相手をする学生は大勢でも、彼ら彼女たち一人一人にとっては、自分の就職先として検討している大事な会社の採用担当者はとても大きな存在であり、自分の人生を左右するかもしれない利害関係者です。したがって、採用担当者は、全ての応募者に対して自分がその時にできるベストな対応を心掛けなくてはなりません。

 

そう言うのは簡単ですが、とても大変なことだと思います。自分のテンションが高まらない時も、何となく気分が乗らない時も、一時たりとも目の前に積まれた仕事との距離を置くことができないのです。「緊急度が低いから後で」「重要度が低いから後で」などと優先順位をつけることは基本的に許されず、仕事を選ばず、自分の欲を捨てて、愚直にやるべきことを積み重ねていくことが求められます。もちろん何かトラブルがあれば、当事者として問題解決に全精力を傾けなくてはなりません。よほど責任感が強く粘り強い人でないと、この難しい任務を完遂し生産性を確保することはできないでしょう。

 

いくら人当たりが良くても、口がうまくても、「自分の思うように仕事を進めたい」という欲望が強いような自己中心的な人だと、採用担当者はとても務まりません。見栄えはいいけど誠実さに欠ける採用担当者に接した学生は、その瞬間にその会社の闇をイメージしてしまいます。

 

「次の選考を辞退する学生が多いなあ」「内定受諾率が妙に低いなあ」などと、なぜかうまくいかない採用選考の現状を不審に思った社長さん、「採用担当者の仕事」を少し疑ってみませんか。もしかしたら、応募者への「返事」が大量に滞っているかもしれませんよ。

東京の世田谷に生まれ(昭和35年)鎌倉に育ちながら、高校卒業後に憧れの関西に移り住み、大学卒業時には立派な関西弁を話せるまでに成長する。大学で体育会ラグビー部に足を踏み入れるも、タックルが出来なくて干され、徹夜のバイトが監督にばれて干され、と、「なんちゃってラガー」への道をまっしぐら。4年生でやっと公式戦への出場がかない、初出場の日の前夜は、ジャージーを抱いて泣きながら寝た。 卒業後に入った商社で、早速、語学難民となり、「このまま日本に置いておいてもこいつは英語を覚えない」と当時の事業部長に判断されて、入社後1年も経たないうちに香港の現地法人に飛ばされる。現地の英国人達とプレーする中でようやく面白くなり始めたラグビーの合間に仕事も少しだけ頑張る、という充実の日々を送り、バブルもはじけた平成2年の春に5年間の任期を終えて帰国。 その後、いわゆる大企業の海外部門を転々とするが、会社と仕事が肌に合わず、日に日に心が萎んだ。ついに重度の抑うつ状態にまで陥ってしまったが、そこに至ってようやく「自分の強みは本当に『国際』『語学』なのか?」「本当に自分の良さを活かせる仕事は何なのか?」というテーマに、正面から向き合うことになる。「世間からの評価」への執着を断ち切り、自分の価値観に正直になって新たなフィールドを選んでからは、心の元気を取り戻し今に至る。 37歳の時に入社した人事系のコンサルティング会社でアセスメントセンターに出会って惚れ込み、これを生涯の仕事とすることを決意。39歳の時に今の会社を設立した。 歳をとっても痛くて苦しいことが大好きな「変なおじさんたち」が集う中年ラグビーチーム(不惑倶楽部)に所属していたが、50を前にして捻挫をこじらせ距骨壊死というややこしい状態に陥って離脱。10年間手術を公言し続けるも諸事情で実現せず「切る切る詐欺」と揶揄されてきたが、還暦を直前に控えた2019年の暮れに突如人口距骨への部品交換を決行した。「これで俺のラグビーとゴルフは変わる!」と、加齢という現実から目を逸らして盛り上がる。月イチで山へ芝刈りに行く日常は戻ったが、たくさん叩くのは足のせいではなかった・・・ことに薄々気づき始めた今日この頃。

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