呪縛【復刻版】-2008年6月2日公開-
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午前中訪問したクライアントとの会話の中で目標管理や年俸制がテーマになった。
僕は制度コンサルを生業とはしていないので、これらの件に関してはあまり突っ込んでコメントをしないようにしているのだが、その社長がとても信頼できる方だということもあって、今日は本音さらけだしの私見を述べさせてもらった。そして、多分それが原理原則であり、わが国の多くの経営者にとっての正解だと信じている。
その根底に流れる概念は、
「五名、十名、五十名、と会社が大きくなって実務が社長の手からどんどん離れていく中でも、『従業員を採用すること』と『従業員の給料を決めること』は、できる限り最後の最後まで社長の手許に置いておくべき仕事である」
「『経営は人である。』を本当に信じる経営者であれば、その二つだけは、『権限委譲』や『効率化』の波に巻かれないところに置こうとするはずだ」
という、僕の信念とも言える見識である。「社長は『人の問題』に関してだけは楽をしようとしてはいけない」という軸だけは決して僕の中でブレることがない。 そして、これをできる限り多くの社長さんたちに伝えていこうと思っている。
社長さんたちが、「込み入った人事制度を作ると、魔法のように全てがうまく回るようになり、自分が楽になる」というとんでもない誤解を伴う呪縛から解き放たれた時、シンプルで皆が幸せになるようなしくみが作られる土壌が生まれる。